2015年10月8日木曜日

kayak誌 取材協力 in 南伊勢

シーカヤックの専門誌「kayak ~海を旅する本~」の編集長ことレインドッグ野川さんから突然連絡があり、南伊勢周辺の海で取材ツーリングに行こうよとお誘いをいただき、五ヶ所湾サニーコーストカヤックスのベースから南伊勢町の西の端、古和浦にあるロッジさらくわまで一泊二日のキャンプツーリングに行ってきました。

曇天の五ヶ所湾。あおさがたわわに実って(?)います


メンバーはレインドッグ野川さん、日本を代表するシーカヤッカーでご近所さんでもあるアルガフォレスト柴田さん、そして北欧への遠征経験もあるエクスペディションシーカヤッカー岩本さんと僕の四人。
このメンバーの中では僕が一番漕暦、漕力がぱっとしません。
ちょうど漕ぎ初めをどうしようかと考えていたところだったので、新春寒稽古と覚悟を決めて同行させていただきました。

初日は雲間に青空ものぞく穏やかな凪でした。
こんなペースでいいの?というようなスローな感じで五ヶ所湾を出、舳先を西へと向けます。


南伊勢の山々を背景に太公望と洒落込む野川さん


外洋も静かで、途中、野川さんは釣り糸を垂らすことも。
当初は古和浦の湾口にある夕日浜(通称)まで30km以上を漕ぐつもりでしたが、お昼ご飯休憩をするよりも前にすでに諦め、ちょうど中間地点あたりとなる見江島近くの浜へ行くことになりました。

見江島にはこんな洞窟も


見江島に近づくころには日も傾き始めていました。
そしてこの周辺ではとびきりの浜へ着陸。


夕日も見える見江島近くの浜
極上のキャンプサイトのひとつ


着陸したらまずは火をおこし暖をとる。
テントは共同の大型テント一張り。
晩ご飯は地元の干物と鍋。

四人で囲む焚き火は小さく、明るく、温かく、持ってきた地酒も尽き、夜は更けていきました。


雨と風。天と地と海は一変してしまう


翌朝は雨。
前線が接近し、風が上がる前に古和浦湾内へたどり着けるかが勝負、という状況です。
それにしてはのんびりな身支度で、離陸は9時を回っていました。

神前浦(カミサキウラ)を横断しているころから強い追い風が吹き始め、それは方座浦(ホウザウラ)を過ぎたあたりから暴風に変わりました。
岩裏の風影に逃げても巻き込む風が四方八方から吹きつけ、顔を、カヤックを叩きつけてきます。
雨も鋭く刺さるように降り、前もよく見えなくなることもありました。

風速はゆうに15m/sを超えていたでしょうか。
追い風ですがこの先は2km以上、上陸場所もない断崖絶壁が続きます。

どうする?

すると柴田さんが引き返すと言い、先頭を漕ぎ始めました。
今度は強烈な向かい風。
それでもなんとかじりじりと漕ぎ進み、方座浦へと逃げ込めたのでした。


方座浦に緊急着陸


シーカヤックガイド3人とエクスペディションカヤッカー1人というメンバーでも油断は禁物。
海を甘く見てはいけませんね。
年始からとてつもなくハードなトレーニングとなり、運動不足も反省しつつ帰途についたのでした。


くわしいお話は次号「kayak誌」に掲載されます!
野川編集長撮り下ろしの写真満載、しかも南伊勢の海のゲレンデマップ付き!!

お求めはサニーコーストカヤックスまたはアルガフォレスト、その他全国のシーカヤック屋さんで購入できます。
お楽しみに~。


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