2013年12月9日月曜日

~一枚の写真から綴る~ 第11次瀬戸内カヤック横断隊 参加報告4

11月17日日曜日。
周防大島から海峡横断を繰り返し、倉橋島東岸の亀ヶ首に上陸、行動終了。
上陸してまずすることはカヤックを満潮ラインよりも高い所に運ぶことと、流木を集め焚火を熾すことだ。


焚火番長は愛媛松山のアウトドアショップ、アウトドアーズ・コンパス副店長の楠くん
薪拾い、火点け、そして缶ビールを開けるのは誰よりも早い。
海岸で焚火をすることには賛否あるが、寒い時期のカヤッキングには必須であり、そして僕たちは必要最小限の焚火しかしない。
焚火は暖をとり、料理をし、そしてみんなが集まる場となる。

この日は昼休憩で上陸した鹿老渡島の浜で思わぬ歓待を受けた。ありがたい話だ。
が、ここまでの行程はけして楽なものではなく、風も潮もきつかった。途中雨にも降られた。
そうしてたどり着いたこの浜で、火を囲んで談笑する。
この充足感。

焚火を囲んで毎晩、その日の反省会が行われた。
その日のリーダーはどうだったか。ルートは?明日はどうする?
隊長が翌日のリーダーを指名するのもこの時だ。

そして隊員たちへ意見を求める。
その日感じたことを。これからのことを。
なぜ横断隊に参加したのかを。

瀬戸内カヤック横断隊に「お客さん」はいない。
全員がリーダーとしての意識を持ち、海を読み、ルートを組み、隊のことを考える。
他人任せや他力本願では7日間は漕ぎ切れない。
漕ぐのは自分自身だからだ。
海から学び、賜る。
内田正洋初代隊長曰く、「横断隊はシーカヤックアカデミーの実践版だ」という所以である。

そんな話が焚火を見つめながら毎晩されるのだ。
夜の横断隊は、昼間海を漕いでいる時と同じくらい内容が濃いのである。

この夜も煙にまかれながらも更けていくのであった。


航海ログ
11月17日
06:10 ブリーフィング
06:30 周防大島 片添ヶ浜北側の浜 出発
07:40 片島 通過
08:20 周防大島を離れる
08:55 津和地島 到着
09:35 怒和島水道 通過
10:10 怒和島北岸から鹿島へ横断開始
11:30 鹿老渡島南岸 到着 上陸休憩
地元の方々から歓待を受ける
13:05 出発
14:30 倉橋島 亀ヶ首 上陸 終了

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